
未経験からエンジニアって、女性もアリ?



「SESはやめとけ」ってよく見るけど、実際どうなんだろう…



「エンジニア」という響き、気になるけど、どうやってなるのかわからないですよね
「未経験エンジニア 女性」「SES 女性」で検索すると、出てくるのは転職エージェントやスクールの「なれます!」という勧誘記事ばかり。実際に未経験から飛び込んだ女性の”本音”って、意外と見つからないですよね。
そこで私のリアルな体験談を書こうと思いました。ホームセンターの店員だった私が、未経験でSESに転職してエンジニアになり、2回の出産・時短勤務5年を経て、今は一次請けのプロパー(メーカー系のIT子会社)で働いています。年収は未経験スタートの216万円から、今は500万円になりました。
売り込みではなく、「SESやめとけって何で?」「女性・ワーママでも続けられる?」に、実体験でお答えします。
- 未経験・女性がSESからエンジニアになったリアル(年収の推移つき)
- 「SESやめとけ」は本当か?プロパー(一次請け)と比べた本音
- 出産・時短5年でも続けられた?女性・ワーママのリアル
かんたんに言うと「その会社にもともといる正社員」のこと。IT業界では、お客さんの会社で働くときに2タイプの人がいます。
- SES=よその会社から“お手伝い”に来ているエンジニア(=私の昔)
- プロパー=その会社の社員として働くエンジニア(=私の今)
もうひとつ、「一次請け」は、お客さんから“直接”仕事を受ける会社のこと(間に他の会社をはさみません)。
【結論】未経験・女性でもエンジニアになれました(SESスタート)


結論から言うと、未経験でも、女性でも、エンジニアにはなれます。しかも私は、いわゆる「やめとけ」と言われがちなSESからのスタートでした。まずは私のキャリアの全体像をどうぞ。
| 時期 | 働き方 | 年収 |
|---|---|---|
| ホームセンター店員(非IT) | フルタイム | 240万円 |
| 未経験でSESに転職 | フルタイム | 216万円 |
| 第一子出産→時短勤務 | 時短 | 240万円 |
| 第二子出産→時短継続 | 時短 | 280万円 |
| 現職(一次請けプロパー) | フルタイム | 500万円 |
ホームセンターの店員から未経験でIT業界へ。SESで経験を積み、出産・時短をはさみながら続けて、今は一次請けのプロパーです。この道のりで実感したのは、「SESやめとけ」は言い過ぎということです。



SESはITキャリアの入り口としては全然アリですね
そもそも女性エンジニアってどのくらいいる?未経験でもなれるの?





女性のエンジニアって少なそう



文系だしエンジニア目指すのは無理かも
不安になりますよね。でも数字で見ると、女性エンジニアは年々増えています。
IT企業で働く女性エンジニアの割合は約2割(情報サービス産業協会の調査で21.1%)。まだ少数派ですが、女性エンジニアの転職はこの10年で大きく増えています。背景にあるのは深刻なIT人材不足。経済産業省の調査では、2030年に最大で約79万人のIT人材が不足すると試算されていて、企業は未経験でも採用して育てたいのが本音です。





実際PLの立場の自分としては「人手不足」「仕事回んない」も肌感としてあります。求むエンジニア…!予算はあるのに人が居ないんだ…!
プログラミングに理系や男性の適性は関係ありません。文系・未経験からのスタートも珍しくないんです。実際、私も数学が苦手なホームセンター店員からのスタートでした。(高校では数学の成績は2、赤点補習も受けました)
更にいうと、「システム開発」はプログラミングだけが仕事ではありません。実際、昨日はコードを触ったのは一行だけで、あとはひたすらExcelやVisio*を触っている一日でした。
*Visio… 図形を描くソフト。設計書で使われる、フローチャートなどが作れる。
未経験でSESに転職した私のリアル


さらっと「ホームセンターからSESへ」と書きましたが、その理由や経緯についてお話します。
なぜ完全未経験(小売)からITへ?
ホームセンターで働きながら、「手に職をつけたい」「柔軟な働き方ができる仕事に変わりたい」と思ったのがきっかけでした。
後は、以下の本で「エンジニアは稼げる」と読んだことが最大の後押しになりました。(まさに現金なやつ)
▼ブラック労働から抜け出したくて読んだ本
とはいえ知識はゼロ。あるとしたら、父がPCとか好きなタイプで、Windows95 という黎明期のPCから触ったことがあるくらい。不安しかありませんでしたが、「未経験OK」の入り口として選んだのがSESでした。
SESに入って良かったこと4つ
「SESやめとけ」と言われがちですが、IT未経験の私にとっては良い面がたくさんありました。
- 作業範囲が明確で、残業前提じゃない:特定プロジェクトの特定作業をリーダーから渡されるので、やることが明確で働きやすい
- いろいろな技術に触れられる:様々なお客様先で仕事をするので、扱える技術(スタック)がどんどん増える
- いろいろな現場に行ける:現場が変わるたびに新鮮な気持ちで働けた(場所が変わるのが好きな私には楽しかった)
- 未経験で採用されやすい:下流工程の担当が多く、OJTを受けながら仕事を覚えられる。「人月」ビジネスなので“人がいるほど良い”という面もあり、未経験でも門戸が広い
SESで大変だった・注意したいこと
もちろん良いことばかりではありません。現場によって当たり外れ(いわゆる現場ガチャ)はありますし、多重下請けの下の方に入ると、単価も情報も限られがち。「どんな現場か」を選べる会社かどうかは、入る前にしっかり確認したいポイントです。私は幸い、状況に合わせて現場を調整してもらえる会社でした。
未経験入社から今まで、どう成長した?(道のり)


「未経験で入って、本当にやっていけるの?」は気になりますよね。ここからは私のリアルな成長の道のりを振り返ってみます。
入社〜1年
最初に任されたのはPL/SQL(データベース*を操作する言語)での開発。画面もない、データをうまく整形して帳票を出す仕事でした。でも設計書がまったく読めず、「ワカラナイです」「いや、これくらいは読み取ってほしい」と、客先の設計者に申し訳ない事態を連発…。今思うと冷や汗^^;ものです。
それでも半年後にはSQLをバリバリ書けるように。次はテスター*の業務が続きましたが、ただテストするだけでなく、不具合を見つけたらコードを見て「ここをこう直したら」と改修案まで提案していたら、だんだん開発そのものを任せてもらえるようになりました。スローガンは「言われた仕事以上のことを」。勉強もかなりがんばりました。



鈍器みたいな技術書を、新婚なのに一人でモクモクと読んでました。笑
*テスター… システムが設計書通りに動くか(あるいは設計がおかしくないか)をチェックする、「品質の最後の砦」である重要な仕事。実はプログラミングより奥(闇)が深い。でもなぜか初心者にやらせがち。
*データベース… 超デカいExcelみたいなもの。日々の売上だったり、社員情報・顧客情報などありとあらゆる「情報を保管」して、専用のルール(SQL)で便利に取り出せるソフトみたいなもの。
育休復帰〜転職まで
出産・育休をはさんで復帰したあとは、時短勤務で自社案件のWebシステムを中心に、技術調査*や方式設計*といった少し上流の仕事にも挑戦。「任せれば何でも作ってくれる」と信頼してもらえるようになり、いろいろなプロジェクトを飛び回って開発するように。この頃には基本情報技術者、応用情報技術者も取得しました(朝活と、通勤電車でのスマホ問題演習で乗り切りました)。
その後は初の長期プロジェクトで客先常駐へ。20年物の古いシステムのマイグレーション(中身作り替え)で、影響を調べる範囲がとにかく膨大…。そこでPowerShellで調査ツールを開発して効率化しました。第二子の育休明けには同じプロジェクトに戻り、後輩2人を任されてレビューや指示もするように。そして「もっと年収を上げたい、いずれチームも率いたい」と思って始めた転職活動で、今の一次請けプロパーの会社に移りました。



設計書も読めなかった私が、後輩を持つまでに。未経験SESでも、目標を持って研鑽を続ければちゃんとキャリアを積んでいけます
*技術調査… システムを作る方法は色々あり、「今回やりたいことにはどの方法が良いか」を調べる仕事
*方式設計… 技術調査等を基に、「どんな方法で作るか」をまとめる設計工程のこと
「SESやめとけ」は本当?プロパー(一次請け)と比べて思うこと


今は一次請けのプロパー(発注側)になったので、両方の立場を経験した目線で違いを正直に書きます。ネットの「SESやめとけ」論は、この違いを知ると理解しやすいです。
SESとプロパー、3つの違い
- 見える範囲が違う:SESは渡される情報が限られ、背景を想像しながら働くことが多い(気楽な反面やりづらさも)。逆にプロパー側になると、外注さんであるSESの方に「これは渡していい情報?」と考えながら仕事を振る立場になります
- 評価のされやすさが違う/報酬が低くなりがち:客先常駐だと「どこで何をやっているか」が自社に伝わりにくく、報酬もお客様の単価次第で上がりにくい面が。私が50%昇給できたのは、客先常駐ではなく社内案件で社長に顔を覚えてもらえたときでした
- 集中できることが違う:SES時代は作業範囲が狭いぶん「その中で一番いい仕事」に集中できました。プロパー側はお客様との交渉や費用も常に気にするので、「受注内容を過不足なく」に頭が向きがちです



どっちが上、じゃなくて”役割が違う””向き不向きがある”んですよね
結論、SESは「やめとけ」ではなく”スタート地点”としてアリ。未経験で入って経験を積み、そこから一次請けやプロパーへステップアップする道は、ちゃんとあります(私がそうでした)。大事なのは「どんな現場・会社を選ぶか」です。



SESから一次請けへ転職したときの体験談はこちらの記事にまとめました
▶SES時短勤務ワーママが、フルタイム一次請けに転職した方法:【体験談】30代ワーママでも転職成功できる!中小企業から大手系列へ転職できた話
女性・ワーママとして働いてみて(時短勤務5年のリアル)


SESに入って1年ほどで第一子を妊娠・出産、その4年後に第二子。子ども関係の早退やお休みもありましたが、調整しやすい現場を選んでもらってなんとか続けられました。
SESの派遣契約や準委任契約は、勤務時間も契約のうち。最初から時短で契約していたので、仕事量も調整してもらいやすかったです。ここは時短勤務のママにとって大きなメリットでした。
ちなみに第一子の産休はコロナ禍の真っただ中で、しかも切迫早産も発症。奇跡的にリモートワークで続けられましたが、悪化して予定より20日ほど早く、引き継ぎもうまくできないまま産休へ…。単体テスト工程のなか、お客様との会議に同行して上流工程を覚えようとしていた矢先で、悔しかったのを覚えています。
正直に言うと、一次請けのプロパー(フルタイム)になった今も「残業できない」は理解してもらえていますが、仕事量は常にギリギリ。上流の仕事は”待ち”が少なくて、優秀なメンバーに突き上げられて、いつも仕事が詰まっています(笑)。それでも、リモートや柔軟な働き方と両立できるのは、エンジニアという仕事の大きな魅力だと感じています。
未経験・女性エンジニアのメリット・デメリット


| メリット | 手に職がつく/在宅・リモートと相性が良い/ブランクがあっても復職しやすい/がんばり次第で年収を上げやすい |
|---|---|
| デメリット | まだ女性は少数派/産育休が取りにくい会社もある/繁忙期は長時間労働になりがち/上流は仕事が途切れず詰まりやすい |
私の実感では、「勉強してスキルを積めば、時短でも年収を上げられる」のが一番のメリット。実際、入社してすぐITパスポート、育休明けに基本情報技術者、その後に応用情報技術者と、少しずつ資格を取りながら(朝活や通勤電車で勉強しました)、時短のまま年収をフルタイム240→時短勤務280万円(フルタイム換算390万円)と上げていけました。
これから未経験でエンジニアを目指す女性へ


入り方(SES・学習・職業訓練)
未経験の入り口は、SES(未経験歓迎の求人が多い)のほか、プログラミングの独学・職業訓練など。いきなり正社員開発を狙うより、まずは実務に近い環境で「経験者」になるのが近道です。私の前の現場にも、30歳から職業訓練を経て未経験転職してきた人がいました。



職業訓練を経て入ってきてくれた方は、ズブの素人で飛び込んだ私よりも、システム開発の基本の理解がしっかりしてて、頼りになりました
年齢の現実、そして「経験を活かす」発想
正直に言うと、未経験からの完全なジョブチェンジは、若いほど有利なのは事実です。31歳以上で年齢を重ねているなら、「まったくの未経験職」よりこれまでの経験を少しでも活かせる形に寄せるほうが、早く・好条件で決まりやすいです。
ちなみに私自身、時短勤務SESで経験を積んだあと、「経験を活かせる転職」で年収アップ・家から近い今の会社(一次請けプロパー)に移りました。そのとき使ったのが、スカウト型転職サービス『ビズリーチ』。詳しくは体験談にまとめています。
▶あわせて読みたい:ビズリーチって実際どう?30代女性が使ってみたら年収200万円上がった体験談
「まずは在宅・副業で小さく始めたい」なら、在宅ワーク特化の求人サイトママワークスを使った体験談も参考にしてみてください。
よくある質問


Q. 文系でもエンジニアになれる?
なれます。プログラミングに理系の学歴は必須ではありません(というか学歴は関係ありません)。私も数学は苦手なホームセンター店員(美大卒)からのスタートでした(ITパスポートの2進数には苦労しましたが…)。
Q. 資格は必要?
必須ではありませんが、あると入り口が広がり、年収も上げやすいです。私はITパスポート→基本情報技術者→応用情報技術者の順で取りました。学習意欲を示す材料にもなります。



資格自体で仕事ができるわけではありませんが、子育てと応用情報技術者を両立したことは「自学自習できるタイプ」と評価してもらえました
Q. SESはやめた方がいい?
一概にやめとけとは言えません。未経験の入り口としては十分アリです。ただし報酬が上がりづらい・現場や会社の当たり外れはあるので、「開発経験を積めるか」「現場を選べるか」「未経験へのサポートがあるか」を確認して選びましょう。
Q. 出産後の時短勤務でも続けられる?
続けられます。私は時短勤務5年、2人の出産をはさんで続けました。リモートや柔軟な働き方と相性がよく、スキルが身につく職種なので復職もしやすいです。
Q. SESとプロパー、どっちがいい?
役割が違うので「どっちが上」ではありません。もし年収を上げたいなら未経験はSESで経験を積み、慣れてきたらプロパー(一次請け)を目指す——という段階的な進み方がおすすめです。
まとめ:未経験でも、SESからでも、女性でも、道はある


- ホームセンター店員→未経験SES→時短5年→一次請けプロパー。年収は216万→500万に
- 「SESやめとけ」は言い過ぎ。未経験の“スタート地点”としてはアリ
- 女性・ワーママでも、時短や出産をはさんで続けられる(リモートや時短勤務との相性◎)
- 年齢を重ねているなら「経験を活かす形」に寄せるのが現実的で早い
ちなみに私が25歳で未経験からSESにIT転職したときは、転職サイトでひとりで求人を探して応募していました。それでも道は開けましたが、エージェントや研修つきの就職支援を知った今なら、正直「もっといい入り方があった」と思います。いまは無料で研修から就職まで伴走してくれるサービスがあるので、これからITを目指す方はぜひ活用してください。
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