【1日2時間】何を学ぶ?育休中リスキリングのおすすめと無理ゲー回避法【実体験】

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こんにちは!第二子となる長女の産休中のみい子です。

2020年に第一子を出産後、復帰して現在まで地方都市のIT系の中小企業で時短勤務を続けながら100万円以上の年収アップに成功しています。

もうすぐ育休…復職のことを考えると「ついていけるのか?」ってドキドキする!

みい子

復職後の仕事ってどんな感じ?何か勉強しておかないと…って焦りますよね。一方で「育休中のリスキリングは無理ゲー」という声も多いです

育休中のスキルアップ=リスキリングは時間の確保がシビアだったり、家族としっかり話し合わないと険悪なムードになったりと注意点もありますが、可能です。

この記事では、第一子育休中にリスキリングに取り組み会社に評価してもらえた体験をもとに、育休中にリスキリングにチャレンジする方法や内容の決め方、注意点を解説します。

育休中のリスキリングを成功させるには、目的の設定と育児チームの結成が重要です。ぜひ最後まで読んで「あなたらしいキャリアにつながる育休」を実現してください!

目次

リスキリング=キャリアアップにつながる学び直し

階段を上る女性

2023年に「リスキリング」という言葉が炎上したのをご存知でしょうか?

リスキリングとは「スキルの学び直し」や「キャリアアップのための新たなスキルの獲得」のことです。

国はビジネスを取り巻く状況の多様化とスピードアップに伴い、従来の「OJT(日常業務を通じた教育訓練)」に加えて「OFF-JT(業務外での教育訓練)=リスキリング」の重要性を意識しています。

上司や先輩の経験を業務で学ぶだけでは仕事・商売ができなくなってきたので一人ひとり新しいスキルをつけてね!ということです。

リスキリングをすること自体は大切だと思うけど、なんで炎上したの?

みい子

「”育休中の“リスキリング」というキーワードが問題になったんです

公の答弁で「育休・産休の期間に、リスキリングによって一定のスキルを身につけたり、学位を取ったりする方々を支援できれば、逆にキャリアアップが可能になることも考えられる」という発言がありました。

これに対して「育休は休みではない」「男性労働者に対して育休中は時間があるだろうから、という意識がダメ」といった批判が殺到、炎上に至ったのです。

国も制度や補助金を使って積極的な取り組みを応援している

育児休業および育児の大変さについての理解不足な発言はありましたが、リスキリングのための支援制度は実施されています。

リスキリングで利用できる制度・補助金

  • 対象者:リスキリングを通じてキャリアアップ転職を目指す人
  • 利用できる支援:各種講座、キャリアカウンセリング、学習費用の補助、転職支援

未経験からの異業種転職等を考えている方は経済産業省のHPをチェックしてみてください。

参考:経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」公式HP

転職以外でもスキルアップは重要

私は「育休中リスキリング」が話題になる前の2020年に育休中のスキルアップに取り組んでいました。

それは、転職のためではなく純粋に現職であるソフトウェアエンジニアとしてスキルアップしたかったからです。

結果、育休中に取り組んだ学習内容が復職後の業務にしっかりと活きて年収アップも実現できました。

なので本記事では転職を目的としたリスキリングではなく、現職でのキャリアアップを軸としたリスキリングの経験談をもとに解説していきます。

育休中のリスキリングの目的はキャリアアップか趣味・興味に分かれる

悩む女性

リスキリングしたからと言って必ずキャリアアップにつながるわけではない

育休中の勉強というと、よく選択肢に上るのは資格の取得です。

しかし資格取得は取り組みやすい反面、直接的な報酬アップに繋がることは少ないもの。

会社で昇格要件や報酬アップに特定の資格の取得が必要と明確にわかっている場合でなければ、安易に資格取得すればOKと考えるのはキャリアアップにおいては時間の無駄になりかねません。

資格取得そのものよりも「学んだ内容をどのように使いたいのか」というアウトプット=目的を先に考えるべきなのです。

リスキリングの目的は大きく以下の2つに分かれます。

  • キャリアアップ(年収アップや管理職への昇格など)
  • 教養や興味のため

キャリアアップのためのリスキリングでやるべきこと

会社が必要としているスキルを身につけることが目的になりますので、取り組む内容は上司など会社の人に聞いてしまうのが手っ取り早いです。

もし会社で聞くのが難しい、昇格要件が明確に示されていないという方は同職種で目標とできる著名な方などの発言を参考にするのも一つの方法。

私が長男の育休のときにリスキリングとして取り組んだ内容は「自分が使いたいサービスを開発する」ことでした。尊敬するプログラマーのメルマガや著書などから得たことがヒントとなりました。

ITの資格もいろいろあるけど、サービス開発にチャレンジしたんだね

みい子

プログラミングはとくに、やりたいことを実現するための技術なので机上の勉強よりも実際の開発で得るもののほうが有効なんです

長期的な視点では趣味や時間に自由が効く内容から探すのも◎

一方でキャリアアップや年収アップにとらわれない学びもオススメです。

興味のあることや好きなことを学ぶことで、これまであまり勉強したことがなかった方は勉強のやり方を覚えられ、いざ他の学びが必要になったときにスムーズに取り組めます

また、子どもが生まれると外出も思い通りにはできません。自宅で出来るリフレッシュとしてオンラインや書籍などで勉強することは長期的に良い習慣になります。

大人になってからは勉強ってなかなかしなかったけど、本を買ってみようかな

みい子

赤ちゃんを抱っこしながら耳で勉強できるYoutubeやAudibleなどもおすすめですよ!

育休中のリスキリングのデメリット

夜に勉強する女性

リスキリングの目的を決めたらいざ勉強!と言いたいところですが、育休中だからこその大変な部分も事前に確認しておかないと途中で挫折してしまいます。

自分がしんどくなる可能性がある

産後のママはホルモンバランスが乱れているので、普段より気持ちが乱れがち。

さらに睡眠も満足に取れない中でリスキリングに取り組むと、なかなか進まなかったり疲れが溜まったりしてイライラし始めます。

勉強時間を取りたいために、泣いている赤ちゃんに「どうして寝てくれないの!」と思ったあと「自分はダメな親だ…」としんどくなってしまう可能性が高まります。

物事が思い通りに進まないとイライラしてしまう方(私です)は、子どもを預けて勉強に集中できる時間を確保する、ねんトレに取り組むなど対策をしておきましょう。(それでも思い通りにはいかないのが子育てです)

家庭崩壊のリスク

アサーションの図解

産後は夫への愛情が減ると言われています。私も仕事で遅く帰ってきてスマホをいじっている夫に「どうせ頼りにできない」と勝手に絶望して会話をしなくなり、離婚という言葉を交えた喧嘩をしました。

育児だけでそんな状況なのに、さらにスキルアップのための時間を組み込もうとしたら家事やパートナーのことまで手が回らなくなるのは当たり前。

険悪なムードになってしまう前に、パートナーに自分のスキルアップのための時間がほしいことを伝えておきましょう。パートナーのキャリアは家庭内の利害関係者である夫婦にとっては他人事ではありません

ただし一方的に「私のキャリアアップのためにあなたが協力するのが正しい」と話を進めてしまうのは悪手です。人は変わりたくない生き物。自分に負担がかかるかも!となったら反射的に反発して喧嘩になってしまうでしょう。

要望を伝え、協力してほしい場面で使えるのがアサーションという方法です。

アサーションとは

自分と相手を尊重しながら自己表現を行うコミュニケーションのこと。以下が基本的な流れ。

  1. 状況・事実を客観的に説明する(例:「育休・時短で収入が10万円減る。でも子どものためにこれからは毎月5万円貯金したい。収入を増やすか、支出を減らす必要がある」)
  2. 自分の要望を伝える(例:「支出を削るのも限界があるので、収入アップのために勉強したい。そのために休みの日は2時間子どもをお願いしたい」)
  3. もし2. が難しければ別の方法があることも伝える(例:「もし2時間一人で見るのがしんどいなら託児所に預けることも検討している」)
  4. 相手の話を聞く(例:「協力してほしいんだけど、どうかな?」)

アサーションについては以下の書籍がわかりやすいです。詳しく知りたい、実践したい方はぜひ読んでみてください。

アサーション・トレーニング」平木典子 著

育休中のリスキリングのメリット

なんだか育休中のリスキリング、大変そうだし不安かも…

みい子

だれでもラクラク!とは言えませんが、メンタル面や努力の過程でもメリットが有るものですよ

育児とメリハリがつけられてリフレッシュになる

私は育児に全力投球で幸せになれるタイプではありませんでした。子どもの相手よりも仕事のほうが好きです。

それでも育児をメインでこなさなくてはならない育休中に、少しずつでも進んでいく実感と達成感の得られる時間があることはメンタル面で支えになりました。

どんな内容でも復職後のキャリアアップにつながる

スキルそのものも使えるものを選ぶことで業務に活かせますが、育児がメインとなる育休中にスケジュールを調整して周囲に助けを求めて時間を作ったという経験が復職後の働き方に活きます。

また、「この日は会議があるから遅れるかも…夫に頼めないかな」などチームメンバの動きと自分の予定を組み合わせてタスクをこなす能力は管理職そのものです。あえて一人だけで育児をこなす状態ではなく、助けを求める練習を育休中にしておくことでキャリアアップへと繋がります。

育休中にリスキリングしたい人がやるべきこと

勉強は苦手でどうやって計画とか立てるのかわからない…

みい子

勉強内容や目標にあわせて必要な時間を考え、確保しましょう

時間の確保

資格であれば、インターネット検索で取得に必要な勉強時間が出てくる事が多いので、①いつまでに取得するのか ②一日何時間勉強する必要があるのか を逆算します。逆算した結果必要な時間が、どうしたら確保できるかを検討しましょう。

期限のないものは無理なく進められ、一見良さそうですが挫折しやすいです。計画を立て、いつまでには何ができるようになる、毎日必ず1時間は取組む、など決めて自己管理をする必要がありむしろ難易度は高め。

必要な時間を決めたら、時間の長さに応じて以下を参考に子どもの預け先を確保します。

時間を確保する方法
  • 必要な時間が1〜2時間:ねんトレやダラダラ時間の削減などで可能か検討
  • 必要な時間が2〜3時間:パートナー、両親、友人など身内を頼る
  • 必要な時間が4時間以上:ベビーシッター、託児所など有料サービス

育休中のリスキリングに必要な心構え

育休は育児のために会社を休む期間であり親の休日ではありません

とはいえ赤ちゃん育児をする中で、とくに2〜3ヶ月経ったあたりからスキマ時間が出てくることもあります。このスキマ時間の使い道をどうするのか、という視点で考えてみましょう。

「休業」って言葉に引っ張られて自由時間!と思ってたけど、赤ちゃんのお世話のための休業なんだよね…

みい子

24時間赤ちゃんのことだけを考えるべき!とは言いませんが自分自身のためにも「育児優先で当たり前なんだ」という気持ちを持つといいですよ

「育児休業」は会社側の視点。従業員=親本人にとっては「育児の繁忙期」

育児休業という言葉、誰にとっての「休業」なのでしょうか。

会社から見ると従業員は「休み」ですが、育休を取る本人は「休み」ではありません。会社の仕事をするために使っていた時間を育児に使うことになるのです。

その中で育児の休憩時間や人に任せることが出来る時間があれば、スキルアップの時間が取れるということなので「勉強する時間なんかない」「疲れたからマンガでも読んでリラックスしたい」と思うことは悪いことではありません。

自分の人生において「この育休」をどう過ごしたいかを考える

リスキリングをする!そのために自分以外の大人やサービスを頼って育児をするんだ、というのは数ある選択肢の中の一つに過ぎません。

長い人生の中で今から過ごす育児休業という短い期間を育児に100%集中して過ごすのもすばらしい時間になるはずです。(寝不足や思い通りにならない瞬間瞬間は逃げ出したくなる程しんどいですが!笑)

「なんとなく」リスキリングしなければ、と周りに流されて焦って取り組んでは、親自身、とくにママは身体もしんどいばかりで良いことはありません。

「本当に自分はこれからの育休中にリスキリングしたいのか?」と考えてみてください。

家族には負担をかける。コミュニケーションを忘れない

よっぽどリッチで家事も育児もぜーんぶ外注!なんて家庭でなければ、育休中にリスキリングすることは家庭のタスクを分担する家族にも大なり小なり負担が生じます。

最初に話し合ったはずが、パートナーや両親がしんどくなってきて文句を言ってくることもあるでしょう。最初に話し合って了承したんだから、黙ってやってよ! ではなく臨機応変に話し合って協力していきましょう。

ワーママの負担を減らす工夫について知りたい方は、「ワーママのメンタル崩壊!ギリギリの日常と乗り切る工夫」を読んでみてください。

育休中のリスキリングの実体験

実際に育休中のリスキリングはどんなふうにやっていたの?大変そう、とは思うけど具体的なイメージがわかないよ

みいこ

私はねんトレで手に入れた「長めの赤ちゃんの昼寝時間」を活用していました

ジーナ式ねんトレと併用で毎日決まった時間に取り組めた

ねんねトレーニング

長男の育休のときは「夜寝られないなんて耐えられない!」という思いからいわゆる「ねんトレ」に取り組んでいました。

私が取り組んだのは「ジーナ式」と言われるやり方で、イギリスのナニー*であるジーナさんの著書をもとに「夜7時から朝7時までぐっすり眠る」を目標に授乳とお昼寝のスケジュールを管理する方法でした。

*ナニー…家庭訪問型の保育サービスを提供する人。住み込みで働く場合もある

ジーナ式 カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」 ジーナ・フォード著

ジーナ式では軍隊並みの厳しいスケジュール管理が求められますが、うまくいけば最終的には日中2時間と、夜23時〜朝7時まで赤ちゃんが眠ります。(離乳食が進むと夜19時〜朝7時)

とくに日中2時間のお昼寝は家で過ごす限りは「完全な自由時間」として使えたので、ここをリスキリングの時間にあてていました。

実際の育休中のスケジュール

育休中のタイムテーブル
7:00起床・ミルク
7:30朝食
8:00 ~ 10:00家事(掃除、洗濯干しなど)
10:00買い物
11:00ミルク
12:00 ~ 14:00赤ちゃんお昼寝/プログラミング
14:00ミルク
14:30 ~ 17:00ぐずり対応/家事orおでかけ
17:00ミルク
17:20 ~ 18:00赤ちゃん就寝準備・お風呂
18:00ミルク
18:30赤ちゃん就寝
19:00 ~ 20:00夕食準備
20:00夕食
21:00 ~ 22:00家事(洗濯たたみなど)
22:00ミルク
23:00就寝
育休中のスケジュール

赤ちゃんの月齢が進むごとに少しずつ時間はズレますが、上記のようなスケジュールで暮らしていました。

ジーナ式はねんトレというよりは成長に合わせた生活リズムのサポートという感じで、毎日だいたい決まったスケジュールで動けるのが私にとっては楽でした。

取り組み内容は尊敬する人のメルマガから

プログラミングの勉強と聞くとスクールを連想する方が多いかもしれませんが、私は実際にサービスを開発することを選びました。

きっかけは伝説のプログラマーと名高いエンジニアの方のメルマガに「プログラミング学習は自分が使いたいと思うサービスを開発するのがいい」と何度も書かれていたことです。

やりたいこと=使いたいサービス が先にあって必要なことを学ぶスタイルになるので、知らなかったことでも深く勉強して実践することになりとても効果的でした。

職場で明確に「これが必要」という情報がなければ、職種の第一線で活躍する人の発言を探してみるのがオススメです。

仕事に直結する「実技」としてのプログラミング

当時は未経験からソフトウェアエンジニアに転職して1年程度で、技術も未熟でした。なんとか他人のコードを読むことはできるようになっていたけど「0から開発する」という経験が不足していました。

そこで興味のあった「イメージコンサルティング」のポータルサイトを作ってみることに。0からサービスを作るには機能は何が必要か、開発の順番はどうするのか、など今までなかった視点が必要でした。

自らサービスを組み立てたことで、「言われたものをただ実装するプログラマ」から、「0から構想をたてて全体を見ながら組み上げていけるエンジニア」になれたと思っています。

*イメージコンサルティング…外見の特徴から似合うファッションを見つける診断

育休中リスキリングで実際に得られたもの

業務に直結する知識

エンジニア以外の方にはなじみがないかもしれませんが、ソフトウェア開発で利用するバージョン管理ツール「Git*」を利用した経験が復職直後の実務に役に立ちました。

*Git…アプリを動かすために必要なもの(テキストファイルや画像ファイルなど)の変更履歴を管理するツール

復職後に配属されたプロジェクトではGit利用が試験的に始まったばかり。ある程度使いこなせるようになっていた私が、社内用の資料作りを任されたりしました。上司からは「育休中にGitを使ってた!?なんで!?」と驚かれたのもいい思い出です。笑

会社からの信頼、給与アップ

育休明け当時は、「リスキリングの成果をアピールしてやろう!」なんて思っていませんでいた。そもそも当時2021年はまだ「リスキリング」という言葉が話題になる前。

Gitの話もそうですが他にもネットワークやWebアプリの知識など実務につながる経験が増えていたので、業務をスムーズに進めることができ、復職後の初めての本格的な査定で年収が80万円ほど上がったのです。

直接的な給与アップの他にも、小さいながらもプロジェクトのリーダーのような業務を任せてもらうなど期待をかけてもらえました。人事担当の方には「空田さんはものすごい努力家だし、会社の期待に着実に応えてくれたことで信頼している」と言ってもらえ、時短でもおもしろいプロジェクトにも参加させていただいています。

キャリアも人生もハッピーになる育休を過ごそう

眠る赤ちゃん

育児休業中のリスキリングには以下のような課題があります。

  • 自分自身がしんどくなる
  • 家庭崩壊のリスク
  • 取り組む内容によっては役に立たない

一方で、自分自身が納得して周囲と協力して育児をこなしながら勉強することは家族にとってもキャリアにとっても良い効果があります。

育休中のリスキリングは目的の明確化と時間の確保が重要なポイント。子どもや家族との関係にも大いに関係するので、人生単位で考えて取り組みましょう。

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